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ur’s(ユアーズ) UVカットロングカーディガン(商品番号 BRJP0050)

・販売ショップ
ur’s(ユアーズ)
・商品名
UVカットロングカーディガン
・商品番号
BRJP0050
・価格
※記事を投稿した時点での価格です
消費税込:3,197円
・カラー
ホワイト
ピンク
ミント
ネイビー
ブラック
・サイズ
F
・サイズ詳細
【F】着丈:約98cm、肩幅:約37cm、袖丈:約55cm、アームホール:約42cm、バスト:約90cm、裾幅:約50cm
・素材
アクリル 55%
綿 45%

購入するならur’s(ユアーズ)の公式通販サイトで

今回紹介した「UVカットロングカーディガン」はur’s(ユアーズ)の公式通販サイトで販売されています。

UVカットロングカーディガン〔第1弾!予約販売〕通販|大人レディースファッション通販|【公式】urs(ユアーズ)

titivate(ティティベイト) ノーカラーミリタリージャケット(商品番号 ARJR9474)

・販売ショップ
titivate(ティティベイト)
・商品名
ノーカラーミリタリージャケット
・商品番号
ARJR9474
・価格
※記事を投稿した時点での価格です
消費税込:3,878円
・カラー
ベージュ
カーキ
ブラック
・サイズ
M
・サイズ詳細
着丈:約67cm、肩幅:約44cm、袖丈:約51cm、アームホール:約46cm、バスト:約98cm、裾幅:約54cm
・素材
綿100 %

購入するならtitivate(ティティベイト)の公式通販サイトで

今回紹介した「ノーカラーミリタリージャケット」はtitivate(ティティベイト)の公式通販サイトで販売されています。

ノーカラーミリタリージャケット〔第1弾!予約販売〕 通販 |titivate【公式】20代・30代・40代レディースファッション・洋服通販

花柄刺繍タンクトップ soulberryオリジナル(商品番号 t6a0025)

・販売ショップ
soulberry(ソウルベリー)
・商品名
花柄刺繍タンクトップ
・商品番号
t6a0025
・価格
※記事を投稿した時点での価格です
消費税込:2,149円
・カラー
オフホワイト
ネイビー
ブラック
ブルー
・サイズ
M、L、LL、3L
・サイズ詳細
soulberry(ソウルベリー)の公式通販サイトで確認できます
・素材
本体(ポリエステル65%/綿35%)
刺繍糸(ポリエステル100%)

購入するならsoulberry(ソウルベリー)の公式通販サイトで

今回紹介した「花柄刺繍タンクトップ」はsoulberry(ソウルベリー)の公式通販サイトで販売されています。

花柄刺繍タンクトップsoulberryオリジナル【返品・交換不可】|☆新商品一覧☆|soulberry ソウルベリー:大人可愛いナチュラル服

40代女性におすすめの大人可愛い安い服の通販ショップ

30代や40代、そして50代の大人女性だって可愛い服を着たくなるときがありますよね。
そんな大人女性向けの大人可愛い服が安く買える通販ショップについて書いてみたいと思います。
参考:大人可愛い服通販 40代 安い
(40代女性向けのプチプラレディースファッション通販サイトが色々と紹介されているサイトです)

ショップ名:ソウルベリー
「大人可愛い服と言えばソウルベリー」と私が勝手に思っている(笑)くらいおすすめしたいショップです。
累計で17,000枚以上売れているという「裾スカラップレース切り替えタンクワンピース(商品番号 w3a0994)」はsoulberryのオリジナル商品なのですが、まさに大人可愛いという商品です。
上半身部分はカットソー素材の普通のタンクトップなのですが、スカート部分だけがレースになっていてガーリーで可愛いです。
上にカーディガンなどを軽く羽織るだけでも可愛いコーディネートの出来上がりです。
そしてこのアイテムはM、L、に加えてLL、3L、4Lという大きいサイズまでそろっています。
ソウルベリーのアイテムは大きいサイズまで用意されているアイテムが結構ありますし、ガーリーすぎない、甘くなりすぎない、というところがポイントなんですよね。
メンズライクなカジュアル服やナチュラル系ファッションの服もそろっていて、色々なコーデに使えますよ。
値段も安いですし、まず最初にチェックして欲しいショップです。

ショップ名:ティティベイト
ティティベイトはモード系のカッコイイファッションにもおすすめなのですが、最近は大人向けのカジュアルガーリーファッションアイテムも充実してきていると思います。
でもやっぱり少しモード寄りというかソウルベリーよりもかっこいい感じがあると思います。
あとはいわゆる「甘辛ミックスコーデ」もしやすいショップです。
上半身はレザージャケットなどのカッコイイ感じで、ボトムスはガーリーなスカートみたいなコーデですね。
難易度が高いコーデに感じる人もいるかもしれませんが、ティティベイトではこういったおしゃれなコーデ例がたくさん紹介されているので心配無用です。

ショップ名:ユアーズ
ティティベイトの姉妹ブランド(ショップ)です。
アラフォーだけではなくアラフィフ女性にもおすすめで、上品できちんとしたお嬢様ファッション、コンサバファッションができるショップです。
プチプラ系ショップですが、高見えする高級感のある大人可愛い服が買えます。

とりあえず3つだけショップを紹介しましたが、参考サイトではこの他にも40代女性向けのプチプラ通販ショップが紹介されていますので、興味があれば見てください。

オイリー肌に良さそうな化粧下地

オイリー肌対策の化粧下地というのも色々なものがあります。
その一つがレブロン フォトレディ プライマーという商品です。
アメリカ製の化粧下地のようですが日本でも簡単に購入できます。
メーカーの公式サイトなどを見てもそれほど詳しい情報は載っておらず、簡単な紹介文と商品写真ぐらいしか掲載されていないのですが「ひと塗りで、すべすべ毛穴レス化粧下地」というキャッチコピーもあってオイリー肌と相性がよさそうです。
参考サイト:レブロン フォトレディ プライマー オイリー肌

オイリー肌用の化粧下地は上記サイトで紹介されているMIMURA SMOOTH SKIN COVERなどもよさそうですね。
あとはシルキーカバーオイルブロックという下地もMIMURA SMOOTH SKIN COVERと同じような特徴を持つオイリー肌向けの化粧下地です。

化粧下地選び以外にオイリー肌の人に気をつけてもらいたいのが洗顔です。
テカリやべたつきが気になるからといって強く洗顔したり洗顔の回数を増やし過ぎるとお肌に良くないですし、皮脂の分泌が余計に過剰になることもあります。

顔の皮脂は本来は体に必要なものなので、洗顔で無くなった皮脂を補おうとして体が余計に過剰に皮脂を分泌してしまうというわけです。
顔の皮脂をゼロにするのではなく過剰な分だけを取り除くというぐらいの意識でちょうどいいです。
なので洗顔や脂取り紙の使用はほどほどにして、食生活や睡眠時間などを見直して皮脂が過剰に分泌されないように体質改善をしていく必要があります。

今回紹介した化粧下地などでテカリなどをうまくごまかしながら少しずつ気長に体質改善していくのがいいでしょう。

ハーフ系メイクにも相性抜群のヘーゼルカラコン

カラコンにもブラウンやグレーなど色々なカラーのものがあります。
その中でヘーゼルと呼ばれるカラーのカラコンがあります。
ブラウンとイエローが混ざったようなカラーをヘーゼルと呼ぶのですがこのヘーゼルカラコンは意外と使い勝手がいいのです。

例えばプティアのエルムヘーゼルというカラコンはフチ部分がぼやけていてとてもナチュラルです。
学校や職場につけていっても気づかれにくいカラコンです。

そしてハーフ系メイクと相性がいいヘーゼルカラコンもあります。
ローラプロデュースのリルムーンというカラコンがあるのですが、そのリルムーンのクリームベージュとスキンベージュがハーフ系のヘーゼル系カラコンです。
ベースカラー、ヌーディーカラー、アクセントカラーの3トーンで構成されているのがこの二つのカラコンの特徴です。

そしてラヴェールのシルキーベージュもハーフ系メイクとの相性が抜群です。
ラヴェールの方はリルムーンと比べるとナチュラル感は無いのですが、ちょっと派手めなハーフ系メイクをするときにぴったりのインパクトの大きいカラコンです。

このようにナチュラルから派手目まで様々なメイクやファッションに対応できるのがヘーゼル系カラコンです。
今までブラウンしか使ったことが無いような人も一度ヘーゼルカラコンを使ってみてはどうでしょうか。
ワンデー、度ありなど選べる種類も豊富なものが多いです。
参考サイト:カラコン ヘーゼル系

脱毛は自分でもできます

脱毛といえばミュゼや銀座カラー、TBC、ジェイエステティック、脱毛ラボなどの脱毛サロンでやってもらうというのが一番有名な方法だと思います。
この他には医療脱毛と呼ばれるようなものもあります。

しかし、なかなか脱毛サロンなどに通う時間が無い、他人に体を見られるのがどうしても恥ずかしいなどの理由から自分で脱毛をやってみたいと思う人もいるはずです。
では自分で脱毛を行うにはどういった方法があるのでしょうか。
まず除毛クリームはカミソリで剃るのとほとんど変わらないので脱毛にはなりません。
この他にブラジリアンワックスなどの方法もありますがおすすめなのは家庭用脱毛器を使った脱毛です。

今は家庭用脱毛器もとても性能がよくなっていて脱毛サロンと大差ない仕上がりが期待できます。
家庭用脱毛器であれば自分の都合のいい時にいくらでも脱毛できます。
脱毛サロンの場合には自分の都合のいい日に予約が取れなかったり、せっかく予約しても当日に急な用事が入ったり体調が悪かったりでキャンセルしなければいけない場合もあります。
その他にもサロンによっては無理な勧誘なども心配です。
ワキだけ脱毛する予定だったのに勧誘を断れなくて全身脱毛の予約をしてしまった・・・とかですね。
家庭用脱毛器で自分でやる場合にはそういった心配は不要です。

また、家庭用脱毛器であれば家族で使うこともできます。
自分も使うけど高校生の娘にも使わせてあげるという使い方もできます。
家庭用脱毛器でおすすめなのはケノンという脱毛器です。
ケノンは家庭用脱毛器では断トツの人気商品で評判もなかなか良いです。

自分で脱毛するなら家庭用脱毛器ケノンでの脱毛が一番おすすめです。
参考サイト:自分で脱毛できますよ

蘭郁二郎その3

「おやっ? 彼奴」
 村田が、ひょっと挙げた眼に、奥のボックスで相当御機嫌らしい男の横顔が、どろんと澱んだタバコの煙りの向うに映った――、と同時に
(彼奴はたしか……)
 と、思い出したのである。
「君、あの一番奥のボックスの男にね、喜村さんじゃありませんか、って聞いて来てくれないか、――もしそうだったらここに村田がいるっていってね」
「あら、ご存じなの……」
「うん、たしか喜村に違いないと思うんだが……」
「じゃ聞いて来たげるわ」
 ハルミが、べっとりと唇紅のついた吸いかけの光を置いて、立って行った。
 と、すぐに、聞きに行ったハルミよりも先きに、相当廻っているらしい足を踏みしめながら、近づいて来たのは、矢ッ張り中学時代の級友喜村謙助に違いなかった。
「おう、村田か、しばらくだったな」

 下り一〇五列車は、黒く澱んだ夜の空気を引裂き、眠った風景を地軸から揺り動かして、驀進して行った。
『いやな晩じゃねェか……』
(変ったことでも起らなければいいが)
 というのを口の中で噛潰した、機関手の源吉は、誰にいうともなく、あたりを見廻した。
『うん……』
 助手の久吉も、懶気に、さっきから、ひくひくと動く気圧計の、油じみた硝子管を見詰めながら、咽喉を鳴らした。
 夜汽車は、単調な響に乗って、滑っている。
 源吉は、もう今の呟きを忘れたように、右手でブレーキバルブを握ったまま、半身を乗出すように虚黒な前方を、注視していた。
 時々、ヘッドライトに照された羽虫の群が、窓外に金粉のように散るほか、何んの変った様子もなかった。
 列車は、せり出すように前進して行った。これは、下り坂にかかった証拠だ。
 源吉は、少しずつブレーキを廻すと、眼を二三度ぱちぱちさせ、改めて、前方に注意を払った。
 行く手には、岬のように出張った山の鼻が、真黒い衝立となって立ち閉がり、その仰向いて望む凸凹な山の脊には、たった一つ、褪朱色の火星が、チカチカと引ッ掛っていた。

 奥伊豆――と呼ばれているこのあたりは、東京からいって、地理的にはほんの僅かな距離にあるのに、まるで別天地といってもよいほど、南国のような、澄み切った紺碧の空と、そして暖かい光線に充ち満ちていた。
 こんもりと円やかに波うっている豊かな土地は、何かしらこの私にさえ希望を持たせてくれるような気がしてならない。
 私は眼を上げて、生々しい空気を吸いこんだ。この、塵一つ浮いていない大気の中で、思う存分に荒々しく呼吸をし、手を振りまわして見たいような気がした。
 病後を、この奥伊豆に養いに来た私は、体温表の熱も、どうやらサインカーヴに落着いて来たし、それに何よりも『希望』というものを持つようになって来たことが、偉大な収穫であった。
 土埃りの、どんよりと濁った層を通してのみ太陽を見、そして都会特有のねっとりとした羊羹色の夜空を悪んでいた私には、ここに移って来ると共に、南国の空とはこんなにも蒼いものであるか、と半ばあきれてしまった位であり、其処に飛ぶ、純潔な綿雲に、健康な幻想を覚えるからであった。

蘭郁二郎その2

 あたりは、防音室の中にいるように、物静かだった。たまに立止って、どちらへ進もうかと木立の繁みのなかを見廻すのだが、そんな時でも稀に名も知らぬ小鳥が奇妙な喘き声をするのを耳にとらえるくらいのもので、蝉の声すらもまったく聴えなかった。あたりに鬱蒼と立罩める松、杉、櫟、桜、そのほか様々な木々は、それぞれに思いのままに幹を伸ばし、枝を張り、葉をつけて空を覆っていた。その逞しさは、尠くとも都会の街路樹などとは比べものにならぬ水々しい樹肌を持ってい、而も思い思いの木の体臭を振撒いていた。
 だが、川島のこの舌打ちの出る愉しい遭難は、二時間たらずで終りが見えたように思われた。
 というのは、相当に急な崖を下りはじめると、木の間もれに、向うからも崖が迫っているのが見え、そして、その下の方に光った水が見えはじめたからである。若しそれが渓流ならば、それに従って下って行けば自然に人家のあるところに出られるのは、山道を歩く場合の殆んど常識といってもよかったからである。
 川島は、深山幽谷のつもりで跋渉して来たところが、突然、お屋敷の裏庭に飛出してしまった時のような、むしろ飽気なさを覚えながら、下って行った。しかし、間もなくその光っているのは水ではあるが、流れではないのに気がついた。視界が広まるにつれて、その水の面も亦広がって行くのだ。

 黒住と私とは二代続きの、おやじから受けついだ交友であった。彼の父が家に遊びに来た時など、いつも彼の変屈を心痛して、
『春ちゃん、箒吉はアンナ風だけれど、よろしくお願いしますよ……時々お遊びに来て下さい――』
 と、いかにも父親一人の家庭らしい、優しい、思いやりのある言葉で、私を誘ってくれた顔を、フト思い出すのである。
 いまは、もう彼の父も、私の父も既に亡くなってしまって、第二代目の交友に引つがれてしまった。そして時々私は箒吉のことを偲い出す度に、手紙のやりとりなどして、死んだ彼の父に、お義理の端を済ませていたのだが。――
 彼は、なかなか自分から私に呼びかける男ではなかったけれど、私の出す手紙には、きっと、木霊のように、返事を寄来すのだった、彼もたしかに寂しいには違いない、彼も決して悪い男ではない、ただ、世の人との交際の術を全然持ち合せていないのだ――と、私は思っていた。
 ――それが、茲二三ヶ月、いくら手紙を出しても、いくら安否を問うても、まるで梨の礫であった。
 私は、不安になって来た、いままでが、私の手紙に対して几帳面な黒住だっただけに、何かしら黒い翳を感ずるのである。(一体、どうしたのだろう……)

 ――でも、十年も二十年もの間には随分同じ人に逢うのじゃないのですか。
 ――或はそうかも知れません、然しあの人はこの前何処何処で見た人だ、と偲い出す事が出来ましょうか、……けれどこれが片田舎などで、人の尠いところでは一週間も滞在すれば見知りの顔が幾くつも出来ることを考えると、これは都会というものの持つ恐怖だということが出来ますね。
 ――では、私があなたと(あなたも毎日のようにここに来られるようですが)繁々と逢うというのは、何か特別なワケがあるんですかネ。
 ――ええ、そうです。私はあなたに感謝しているのです。街に道に充ち溢れた見知らぬ顔の中に、期せずして毎日あなたと逢うということは、非常に心強く思えるのです。
 原は、そういって莨を出すと無理に洋次郎に奨めるのであった。
 ――あなたは友人を訪れた時、若しその友人が不幸にして不在であった、としたら、非常にガッカリした、空虚な気持になるだろうと思います。心弱い私には、この見知らぬ顔に取巻かれた気持が、堪えられないのです。
 洋次郎は燐寸をとって、パッと擦った。原はそれを見ながら、突然、
 ――ところが、僕はその気持が大好なんで、
 ――?

蘭郁二郎

 大村は苦笑すると、英二と一緒におもてに出た。
 秋空に浮くちぎれ雲が、午後の陽に透けて光っていた。
 火星観測――などというと、いかにも錚々たる天文学者の一行のように聞こえるけれど、実は大村昌作はサラリーマンなのだ。只のサラリーマンには違いないが、それでも会社の中で同好の者たちで作っている『星の会』の幹事ではあるし、特に『火星』という奴には人一倍の興味と関心を持っている――つまり素人天文家をもって自ら任じているのである。だから、たまたま今度の休暇に、丁度火星が十五年ぶりで地球に近づくというので、従弟の英二を誘って、かねて文通から知り合いになった私設天文台のあるこの高原に、骨休みかたがたやって来たわけであった。
「とにかく火星のことになると夢中なんだからなあ、昌作さんは」
「いいじゃないか」
「いいですよ、とてもいい趣味ですけど――」
「ですけどとはなんだい、妙ないい方だね」
「そんなことないですよ、――それはそうと、どんなキッカケから昌作さんは火星狂になったんですか」
「火星狂――? そんな言葉があるかね、狂は少しひどいぞ」
「おこっちゃいけませんよ、狂といったっていい意味です、その野球狂とか飛行狂とか――つまりファンですね」
「こいつ、うまく逃げたな、まあいいさ、何んだって興味を持てば持つほど面白くなって来るんだ、たとえば火星という奴は、あんなに沢山星のあるなかで一際赤く光っている。ぼくも最初に興味をもったのはこの事かな」
「今でもですか」

 ところが、この気息奄々たる雑誌に活を入れる大変化が起った、というのは誌名を「シュピオ」と改題し、海野十三、小栗虫太郎、木々高太郎の三氏が、その改題第一号たる昨年の一月号に「宣言」として発表された意味で協力されることになったのだ。勿論、探偵文学同人は解散し、探文は解消してしまったのであるが、手続上の理由から探文の改題ということにしただけで、新生「シュピオ」は精神的にも物質的にも挙げて共同編集者の手腕に委ねられたのであった。
「シュピオ」は逐次、号を追て「宣言」にあるような理想の実現を冀図しつつあった。が、たまたまこの頃に前後して「月刊探偵」「ぷろふいる」「探偵春秋」等の僚誌が相継いで影をひそめ、探偵小説専門の月刊誌は本誌が唯一つのものとなってしまった。その中にあってシュピオは昨年の五月号を木々氏の直木賞記念号とし、探偵小説界最初の年鑑ともいうような二百三十余頁の尨大号を出すなど、大いに意気の程を示したのであるが、折柄勃発した支那事変に鑑み逸早く紙面を引締め、御承知の如き持久体制に這入っていたのである。

 行くにつれて、何時しか小径は木立の間に消え失せ、地肌という地肌は、降りつもった朽葉にすっかり覆われてしまっていて、未だかつて人類などというものが踏んだこともないように、ふかふかと足を吸い込んでしまう始末だった。
 しかし川島は、その実あまり弱ってもいなかった。少々ぐらいの道の迷いやそれについての苦労ならば、却って後までもハッキリした思い出になってくれるものである。バスで素通りしたところよりも、靴の底が口をあけてしまって藁で縛り乍ら引ずって歩いたところの方が、寧ろあとでは愉しい道なのだ。殊に暦の上の秋は来ても、この南国紀伊の徒歩旅行では、たとえ道に迷わなくとも野宿の一晩ぐらいはするつもりでいたのだ。リュックサックにも、その位の用意はしてある。
 だから川島は、いくら道に迷っても、自分自身を遭難者だとは思っていなかった。舌打ちしながらも、何処か心の隅では
(到頭迷ってしまったぞ――)
 といったような、期待めいた感じすら持っていたのだった。